STEP.1 省配線設計Step 1 Reduced wiring design
警報装置、計測機器、制御機器などのコアモジュールを内製化することで、省配線化を実現。電線を減らすことで積載スペースの増加や軽量化など、さまざまな副次的効果を得られます。
PCTC船の制御機器・換気扇での弊社事例
電線を400本から8本に削減
コアモジュールを内製化し、換気扇メーカーのパネルに埋め込んで内蔵化。換気扇の制御を弊社パネルとモジュール間で行うことで、従来必要だった400本の電線を、8本に集約。大幅な省配線化を実現しました。
省配線化で積載アップ&コスト削減
省配線を実現したことで、船内がスッキリ軽量化。省スペース化による積載貨物量の増加、船体の軽量化による燃費改善、電気工事や調達コストの低下による建造コストの削減など、さまざまな恩恵を受けられます。
防爆エリアでの省配線設計例
スタンドアローン型防爆機器で、配線をデジタル化
防爆エリアにおいては、カーゴタンクの液面計、温度計、圧力計、現場指示計などが個別でアナログ信号を制御盤に送っているのが一般的でした。
しかし、ムサシノ機器のレーダー式液面計「LEX」は、防爆エリア内の端子箱で各計測機器からの信号に対してデジタル化と演算処理を行い、制御盤への信号を一元化。スタンドアローン型の防爆機器として機能します。
これにより、各計測機器に必要だった配線を削減できるため、防爆エリアにおいても省配線化を実現しました。
STEP.2 船内LANの一元化Step 2 Unify shipboard LAN
いまや多くの商船に船内LANが導入されていますが、各船用機器まで相互に連携している船はまだ多くありません。これでは、船内LANが入る前の、個別の閉鎖的なネットワークが船内に分立している状態となんら変わりありません。
ムサシノ機器ではお客さまのご要望に合わせて、機関室やカーゴコントロールルームを中心に「船内のあらゆる機器の信号をLANに取り込み、船内各所でLAN上の信号を表示」する開放型ネットワークを構築します。
船内に多数あるアナログ信号の機器を、ムサシノ機器のLANインターフェースとコンピューターでデジタル化。
船内LANに接続するために必要な「信号のデジタル化」を行い、船内LANに情報を集約します。
STEP.3 データベース化Step 3 Create a database
ムサシノ機器のシステム製品には、データベース機能を内蔵したコンピューターが標準装備されています。
それにより、システムに接続された機器のデータを自動的にデータベースへと蓄積でき、船内LANや電話、衛星回線を通じて、船内外へと必要なデータを配信することができます。
STEP.4 ソリューション提供Step 4 Provide solutions
これまでのステップでの改善効果と、船用機器業界で培ってきたムサシノ機器の豊富な経験を活かして、お客さまの課題に合わせたソリューションを提案します。
たとえば、乗組員の居室やスマートフォン、タブレットなどで計測機器の表示や制御機器の制御をしたり、データベースに蓄積した各種データ(計測機器や制御機器の動作履歴データなど)を船内や陸上のオフィスでダウンロードしたり。船内のあらゆる機器の信号をLANに取り込むことで、舶用機器同士を組み合わせた、世界にひとつしかないアプリケーションをつくることができます。
課題 | ソリューション | 概要 |
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メンテナンスの効率化 | 機器の総合管理 | 機器情報を当社インタフェースでLANに取り込み、陸上の管理部署に情報送信。 |
荷役・機器状態 履歴管理 |
液面情報などの船上での荷役関連機器情報をデータベース化、過去履歴を陸上で閲覧が可能。 | |
リモート メンテナンス |
機器のステータスを遠隔監視し、異常を検知した際、保守方針を陸上で検討する。 | |
船体の異常監視 | 振動センサにより回転体(モーターなど)の状態を監視し、船体の異常を事前に検知する。 | |
安全運航 | アラーム監視 | 警報を発報したタンクの時間を陸上で監視し、事故要因の解析に役立てる。 |
パイプライン 状態確認 |
バルブの開閉情報やパイプ内温度を取得し、パイプラインの状態を確認。コンタミ事故などを防止。 | |
カメラ監視 | 船外に設置されたカメラ情報を取り込むことにより、安全監視や不審者の乗船監視を行う。 |
「Smart Network」イメージ(適用船:PCTC船)
「Smart Network」を支えるモジュールは「LANインターフェース」、「接点信号入出力」、「AD変換」などの様々な機能を有します。それぞれのモジュールはすべてムサシノ機器で企画・開発しているので、お客さまのご要望に合わせて随時ラインナップを拡充していきます。